はじめに
これまでは尊師スタイルでタイピングするためにキーボードブリッジというゴム足がついた板を使うのが一般的でした。今回紹介するFAR EAST GADGETのタイプスティックスは通販サイトでよく見る大きい一枚板ではなくて、名刺サイズよりやや細い2枚の板です。
私は今までキーボードブリッジを使っていて、ゴム足が取れる事がストレスになっていたので、今回タイプスティックスを購入してみました。果たしてキーボードブリッジより良かったのでしょうか。
まず結論
尊師スタイル用グッズは使わない日のことを考えよう。限定された日しか尊師スタイルタイピングをしないならタイプスティックスがオススメです。
公式サイト
FAR EAST GADGET:タイプスティックス – 打ち箸 | FAR EAST GADGET
外観
2枚のスティックは同じ形状。FAR EAST GADGETのロゴが有る面同士を合わせると、磁力で張り付いて1枚の板になります。
FAR EAST GADGETのロゴの無い面は広い面積でゴムが貼り付けられています。上に乗せるキーボードはこのゴムによりズレにくくなります。



対応機種
詳しくは公式ページのページ下部にある仕様を御覧ください。
MacBookとThinkPadだと使えるような感じです。
タイプスティックス – 打ち箸 | FAR EAST GADGET
キーボードブリッジの良い点、悪い点
良いところ
ノートPCのキーボードのキーの形状に関わらず使用できる。
タイプスティックスは上の項目のリンク先にあるように使用できるPCが限定されています。キーとキーとの間隔や、キーの高さの許容範囲が広いのがキーボードブリッジの良い点です。
悪いところ
使わない時に邪魔
板状なので本棚など 何処かの隙間に差しておけば良いのですが、そうするとゴム足が引っかかって取れるのです。キーボードブリッジが傾いてしまっては使いにくいので、ゴム足一つ無くすと面倒でした。
タイプスティックスの良い点
小さい
尊師スタイルをしないときに邪魔にならないのが大きなメリットと感じました。尊師スタイルタイピングは週1回程度なら、この小さいタイプスティックスは良い選択と感じました。道具は使うためのものなのに、使わないときに魅力が発揮されるのがタイプスティックスです。
キーボードブリッジに比べて破損しにくい
キーボードブリッジは板にゴム足が付いたものです。カバンにしまったり出したり、デスク上の隙間に立てておいたり。そうこうしているとゴム足が取れてしますことがあります。タイプスティックスはこすれて部品が取れるような構造をしていません。小型で破損しにくいので気楽に持ち出せます。
板状のものだと、カバンの中で変な圧がかかって割れないかも心配ですね。運び方に気を使ってしまうのです。
タイプスティックスのイマイチな点
上に乗せるキーボードが熱くなる場合がある
ノートPCが熱を持ってくると上に乗せるキーボードの底面が熱くなります。
キーボードブリッジなら、キーボードブリッジが熱を受け止めてくれます。その代わりノートPCのキーボードに蓋をする形になるので、ノートPC側に負担が有ると思います。放熱を考えるとキーボードブリッジにゴム足を2枚重ねて空間を開ける方法もあります。その分だけ視界が遮られるのでロープロファイルのキーボードを使う。ということになるかもしれません。
テキストと画像を扱う程度なら気にしなくて良いと思うのですが、MacBook AirのようなファンレスのノートPCでは夏場に筐体がとても熱くなっていることがあります。
尊師スタイルでやろうと持っている作業は、そもそも尊師スタイルでやるべきではない作業かもしれません。キーボードブリッジであれタイプスティックスであれ、夏場の高負荷時の尊師スタイルは注意したほうが良いと思います。
上に乗せるキーボードのスタンドを立たせる事ができない
タイプスティックスはノートPCのキーボードの隙間にはまり込むので位置の微調整が難しいです。キーボードのスタンドとタイプスティックスの位置が一致すればスタンドを立てても使えますが、それでも打鍵していてズレたら電源ボタンを押したりします。スタンドは立てないで使用することになると思ってください。
小さすぎて無くしやすいかも
使うときには見えなくなる製品ですから、コーディネートとか考えずに選びましょう。黒のタイプスティックスをポーチに入れずにカバンに入れていると探すのに大変でした。鞄の中は暗い。保管環境を考えて選択すると良いと思います。発見しやすい色にしましょう。白系のポーチに入れるなら黒がいいですね。黒系ポーチならグレーかホワイト。
カラーバリエーション:黒か白か
これから購入する人には白をオススメします。カバンやポーチの中に入れて持ち運んでいると、黒は見えなくて無くしそうになります。白系のポーチに入れるなら黒がいいですね。黒系のポーチならグレーかホワイト。
高い?
タイプスティックスは約2,500円。キーボードマニアの中のさらに尊師スタイルでタイピングをする人にしか売れません。そう考えると2,500円は高くは無いと思います。「一度尊師スタイルを試してみたい」と、なんとなく思っているだけだと高いと感じると思います。なにかで代用できそうな気がしてしまうので。
何かで代用できたとして、代用品がタイプスティックスと同等程度のサイズになるか。そして壊れないか。使わないときに邪魔にならないか。
壊れない。使わないときに邪魔にならない。この2点を満たす代用品をタイプスティックスより安く自作するのは困難だと思います。
タイプスティックスとキーボードブリッジどっちが良いの?
尊師スタイルで作業する場所と頻度で考えると分かりやすいと思いました。
タイプスティックスのメリットは、小さくて持ち運びやすいこと。そして、使わないときに邪魔にならないことです。使用頻度が低いなら圧倒的にタイプスティックス有利です。また、外出先限定で使用するなら持ち運びやすさが勝るタイプスティックス有利です。
これをまとめると下のような表になります。
| 使用頻度 高 | 使用頻度 低 | |
| 自宅 or オフィス | ✕ | ◎ |
| 外出先 | ◯ | ◎ |
◎ タイプスティックスが良い
◯ タイプスティックスでもキーボードブリッジでも良いと思う
✕ キーボードブリッジが良いのでは?
毎日じゃないけど、週一程度は尊師スタイルタイピングをする。この場合はタイプスティックスが良いと思います。
オフィスに籠もって尊師スタイルの頻度が高い。この場合はキーボードブリッジが良いと思います。
自宅・オフィスで常に尊師スタイルの人は、タイピスティックスだとキーボードが熱せられることになります。「常に」だとタイプスティックスのメリットが活かせず、夏場の高負荷作業の熱のデメリットを被りるだけになります。
自宅の場合は尊師スタイルじゃなくてPCスタンドの導入を検討したほうが良いと思います。職場で使う道具は会社のルールに縛られますが、自宅なら自分で使う道具を選ぶことが出来ると思うので。
さいごに
タイプスティックスを使う前は、持ち運びやすい点が売りのアイテムだろうと思っていました。しかし、使ってみると違いました。道具なのに、使わないときに個性が輝く良品でした。
私がキーボードブリッジに対して持っていた不満。使わないときに邪魔になる。本立てに突っ込んだり、カバンに突っ込んでゴム足が引っかかって取れる。この2点の不満はタイプスティックスで解消されました。
使わないときに邪魔にならないタイプスティックスはキーボードブリッジより便利なツールと感じました。
キーボードブリッジに対して私と同じ不満を持っていた人。毎日じゃないけど確実に尊師スタイルで作業をする日がある人は買うと便利になるツールだと思います。
リンク
公式:製品紹介ページ
タイプスティックス – 打ち箸 | FAR EAST GADGET