はじめに
極端な高評価と低評価に割れるピヤホン8。発売直後は音質以外が良くなかったのですが、そこからソフトウェアアップデートで改善されてきました。私も購入直後は「これは買って失敗した」と思いました。しかし、アップデート後は音質目的で使う場面が増えてきたイヤホンです。
1年以上使って冷静に見ることが出来るようになってきましたので記事にしてみました。
まず結論
使い始めるまでは大変。
使い方がわかった後は、並のワイヤレスイヤホンから操作性をマイナスして、音質に個性をプラスした良音質イヤホン。
公式サイト等
説明書
True Wireless Earphones TE-W1/TE-W1-PNK WEB取扱説明書
リセット方法
- 接続中のスマホやDAPのBluetooth設定画面かAVIOT TE-W1-PNKを削除。
- イヤホンを充電ケースに戻し、ケースを開けたまま背面のボタンを10秒間長押し。
- ケースのLEDが黄色に5回点滅、イヤホン本体のLEDがオレンジに2回点滅すればリセット完了。
上記リンクより
音質
この価格のワイヤレスイヤホンとしてはとても良い。
全体的にやや低音寄り。そのまま楽しんでもいいし、イコライザーで少し高音をブーストしても良い。適度な分離感もある。
高音はシャリつかないのは良いけど、低音に意識が向きがちなイヤホンなので、もう少し伸びてほしいと感じる。ぼやけてはいないので、少しイコライザで強めると抜けるようなってくれる。
ボーカルは低音に埋もれること無く前に出てくる。厚みと力強さがあり低音に負けない。
ずっしりした低音。自分に向かって低音が空気の塊として向かってくるかのように感じる。空気と言っても膨張して他の帯域を邪魔するようなものではなく締りがある。低音のリズムをしっかり感じ楽しむことが出来る。
ロック、ポップス、EDM、ライブ音源が得意。
1万円以下のワイヤレスイヤホンより透明感があり、音に輪郭があり、色んな音を聞き取りやすい。
3Dスペーシアルモードがとても良く常時ONで使いたい。音場の広がりと音圧が少しプラスされたと感じる。
ノイズキャンセル
曲を流していれば電車やバスの走行音が気にならない程度にノイズカットしてくれます。カット対象は低音中心です。同様にエアコンや空気清浄機の音もほぼ消してくれます。人の声はやや残ります。聞いている曲によっては声も気になりません。
曲を流していないと様々なノイズは聞こえます。ONとOFFを比較するとはっきりとカットしてくれているのは体験できます。
外音取込
可もなく不可もなく。
周囲の状況確認には十分。曲を止めている前提で、会話もできます
違和感はあっても十分使用に耐えます。
装着感
装着感は良いと思っています。
重すぎないし形状も良好。
重いという意見もあるとは思います。片側6.8gと金属を使っている割には軽いです。
ただしどんなイヤホンでもイヤーピース次第と言えます。付属のイヤーピースはS、M、L。それぞれ長、短があるので6パターン。これらが合わなかったら装着感は悪くなります。
利便性
アプリ
スマホの画面サイズによっては[サウンドモード設定]、[3Dスペーシアルオーディオ]が見えないかもしれません。アプリの一番下までスクロールしてください。
装着検知OFFを記憶してくれないというレビューを見ましたが、私の環境では再現できません。記憶してくれています。
接続性
LDACの音質優先モードは接続不安定。
スマホで自動モードか接続優先モードにすれば安定して使えています。
ゲームモード(低遅延モード)
アプリでゲームモードをONにすると、動画の遅延は気になりません。
音ゲー、FPSを真剣にやりたい人には不向きだと思います。
ワイヤレス充電可能
充電方法はUSB-Cケーブルとワイヤレス充電の2種類です。
バッテリー駆動時間
イヤホン単体16時間。ケース込み最大50時間。
生活防水 IPX4防水
飛沫にたえる程度の防水
風呂やプールは不可。
ケースが IPX4防水なのかどうかは不明。
ケース
これが印象を悪くしています。滑って持ちにくい。取り出せない。イヤホンをつまむ事ができません。つまめないのにどうやって取り出すの?



この手順を自力で見つけ出さなければなりませんでした。そして、滑りやすいケースを持ちながら試行錯誤するのは大変でした。初回の取り出しまでに時間が必要なので、予想外に時間をロスしてしまいます。
でも、自転車に乗るのと同じ。一度出来るようになれば毎回出来ます。
メリット
ピエール中野氏によるチューニング
このイヤホンは音質が特徴です。ピエール中野氏のチューニングに興味があるかないか。
興味がなくてもこの価格帯としてはクリアで解像感もあります。
バンドのドラムを中心に迫力を楽しみたい人にオススメできます。
ゲームモード(低遅延モード)あり
動画視聴時の遅延は全く気になりません。
筐体のカッコよさ
これは他社製品と比較すると明らかです。AnkerやEarFun、SOUNDPEATSらの樹脂製と比べると、存在感が違います。触りたくなる、身に付けたくなります。一部が金属で出来ていて質感の違いがアクセントになっています。
AirPods系の耳からウドンと言われる形状です。それとは違うイヤモニ型なので身に付けていると他の人とは違う雰囲気が出てきます。みんな黒か白のウドンっぽいものを耳からぶら下げているけど、自分はちょっと違うんだぞ。そんな見た目になります。




デメリット
最初に曲を聞くまでが大変
- ケースからイヤホンを取り出すのが非常に難しい。(一度出来るようになると簡単に取り出せる)
- ケースがツルツルで持ちにくい。
- アプリがイヤホンを認識しないことがある。(1度成功すると後は問題無し)
- タッチ操作の反応がワンテンポ遅れる。(タッチできているかが分かりにくかった点は改善されました)
使い始めからこれらにブチ当たると、製品の印象は非常に悪くなります。
しかし、これらの難点はコツを掴めば気にならなくなります。
右側の長押し操作に機能割り当て不可
右側の長押しは何も割当できません。左の長押しはノイズキャンセルON、OFF、外音取り込みの切り替えに限定されます。
aptX系に非対応
私的にはこれが残念です。PCにCreative BT-W5というaptX AdaptiveのBluetoothトランスミッターを付けているので。対応していればPCと接続する使い方も出来たのですが。
個人の事情だけではなくて、LDACはノイズの原因になることが多いです。高音質コーデックはLDACしか搭載されていないので、ほとんどん人はLDACの音質優先モードで使おうとします。音質優先モードとマルチポイントの組み合わせは接続が安定しません。このことはピヤホン8に限らない話です。ノイズがある場合はLDACのモードは何か。マルチペアリングとマルチポイントを使っているかを疑ってみると良いでしょう。
互換性のある他社製イヤーピースが少ない
ノズル径がとても太い。そして傘の背が低い(充電ケースに収納するため)ので選択肢がほぼありません。
このイヤピ問題は多くの完全ワイヤレスイヤホンが抱えている問題です。
下の方の[互換性のあるイヤーピース]もご覧ください。
100%発生ではないデメリット
装着検知が敏感すぎる場合がある
顔の表情の変化で再生が止まるというレビューを見たことがあります。
私はそのような体験はしていませんが、イヤーピースが合っていないと、再生が止まることがありました。
装着検知機能はOFFに出来るので試してみてください。
ノイズ
ノイズキャンセルONで無音の時に、右から定期的に小さく音が鳴る事がある
これは接続する相手やコーデックの選択の影響を受けます。まったく鳴らないときもあります。
マルチポイントがノイズの元かもしれない
上の無音時のノイズはマルチポイント機能が原因の場合もあるようです。LDACで一つの端末と繋がっている時に、他の端末から何らかの信号を受けると駄目なようです。確定ではありませんが、イヤホンをリセットしたのに、スマホやPC側の接続リストを消していないと音が出るようです。
対策
ピヤホン8と再生する端末は1対1になるようにしておきましょう。
過去に接続したスマホやPCにから接続履歴を消す。ピヤホンはケースに戻してリセット操作する。これをやっておいてから1台のスマホとだけペアリングしてノイズが出るかどうかです。これでノイズが出ないならLDACとマルチポイントの併用によるノイズと言えます。他のワイヤレスイヤホンも同様の減少が起きることが多いです。
リセット方法
True Wireless Earphones TE-W1/TE-W1-PNK WEB取扱説明書
途切れ
LDACの音質優先モードでは、屋内でも稀にプチノイズが入ることがあります。
対策
スマホの設定で接続優先モードまたは自動モードにすれば問題なく使用できている。
ペアリングが出来ているはずなのにアプリが使えない
ペアリングが出来ているのに、アプリ内の選択肢にピヤホン8が出ない場合があります。または選択肢に出ているのに選択できない。
対策
この場合はスマホのペアリングを削除。イヤホンをケースに戻す。ケースの蓋を開けたまま背後のボタン10秒長押しでリセット。アプリ削除。その後でアプリを入れ直して一度起動してから再度ペアリングしてみてください。
ペアリングが先でアプリインストールが後にして駄目なら順番を逆にして試す。アプリが先でペアリングが後で駄目なら逆を試してみてください。
True Wireless Earphones TE-W1/TE-W1-PNK WEB取扱説明書
iPhone、iPadでLDAC使う方法
USB-Cポート接続するQuestyle QCC Dongle ProというBluetoothトランスミッターを使う方法があります。
互換性のあるイヤーピース
[SpinFit スピンフィット CP1025 完全ワイヤレスイヤホン向けイヤーピース]はノズルに装着できて充電ケースに収納できました。ただし、長時間は着用していません。
[AZLA SednaEarfit MAX for TWS]も使えるかもしれません。寸法を見た限りでは大丈夫のはずなのですが、ノズルがハマるかどうか。ハマってもすぐに外れてしまわないか。試す人は自己責任でお願いします。
[SpinFit スピンフィット Omni 完全ワイヤレスイヤホン&有線イヤホン向けイヤーピース]はノズルにはめるのが大変でした。取るのも大変で千切れそうです。充電ケースに収納して蓋は締まりますが充電端子が接触出来ているか不明です。Omniは止めたほうがいいです。



私的感想あれこれ
妙に評価が低いレビュー
取り出し、タッチ操作は良いとは言えませんが、星5つ評価で星1つになるほどではありません。それらの難点があるので星5つでもありません。
ピヤホン8が発売された当初、3万円台のピヤホン6と比較するレビューが目立ちました。上位機種との価格差ほど音質に差がなくコスパが良いという宣伝方法のレビューが目立ちました。「ピヤホン8が有れば1万円台の他のイヤホンはもういらない」とか言われて購入した場合は気分が上がっていることでしょう。ところが、持ちにくいケース、取り出せない、タッチ操作が難しい。使い始めるまでに嫌になって極端な低評価にしたくなるのは当然です。
その頃の低評価レビューや、その頃の印象を引きずったままの人の意見が今でも目に入ります。その結果、購入しにくい機種になってしまっています。
しかしソフトウェアで改良できる点は改良されています。2024年4月に発売されてから、専用アプリとファームウェアのアップデートがあり改善がありました。そしてタッチ操作も改善されました。発売当初はタッチゾーンをタップできているのか分からない。そのうえ反応するまでにタイムラグが有りました。ゾーン外でタップしていて無反応だったり、タップできているのに数回余計にタップしてしまったり大変でした。今はタッチゾーンをタッチしたときにはプッと音がするようになりました。これだけで操作ミスが減少するのを実感しました。もちろん、もっと操作感の良いワイヤレスイヤホンはありますが、ピヤホン8も許容できる範囲だと思います。
「音質が良く操作面がひどい」だったのが「音質が良く、操作に慣れが必要」に改善されています。
通常版版TE-W1
ピエール中野氏完全監修ではないノーマル版TE-W1は選ばないほうが良いと思います。
極端な値下げがあれば別ですが。
ノーマル版はTE-W1-PNKよりは安いものの音が特徴的ではありません。良い点が目立たず悪い点が目立つということです。さらに同価格帯にはライバルが多いです。敢えてTE-W1を選ぶ理由は乏しいです。
2024年、2025年には良いイヤホンが出てきました。
少し高いSOUNDPEATS(サウンドピーツ) H3が大変評判がいいですし、1万円を切るEarFun Air Pro 4も大変評判が良いです。
ノーマル版はこれらと張り合えるだけの音質はあっても、操作面がTE-W1-PNKと同じなら不便です。
「ノーマル版TE-W1+ピエール中野氏のチューニング」だから他と張り合える。TE-W1の音だけでは操作面で劣るので機能と音の総合では負け。このように考えています。
さいごに
私の結論は、並のワイヤレスイヤホンから操作性(利便性)をマイナスして、音質に個性をプラスしたイヤホン。そして、耳からウドンじゃない格好良い見た目。
操作性を求めるか諦めるか。チューニングに興味あり、操作性は諦めるなら買いです。バンドサウンドを楽しく聞くことが出来ます。逆に、スマホを取り出さずにタッチ操作だけで全てをやりたい人には微妙かもしれません。
ピエール中野氏のチューニングに興味が有るか無いか。
ピュアオーディオとかHi-Fiサウンドではなくて、バンドサウンドをドラムに目を向けて楽しく聞きたい人向けです。
最近知り合った仲良くなりたい人がいるとします。その人がどんなアーティストのどんな曲が好きなのか気になりませんか?
その感覚です。ピエール中野氏はどんなイヤホンを好む人なのか。知りたいと思いませんか?
知りたいと思うなら、音質もデザインも良いので楽しめると思います。
リンク
説明書
True Wireless Earphones TE-W1/TE-W1-PNK WEB取扱説明書