はじめに
EarFunのAir Pro 4と言えば、1万円以下ならコレを買っておけば間違いなしと言われているワイヤレスイヤホンです。
2026年7月にAnker Soundcore P42iが出たことで、EarFun Air Pro 4独走状態ではなくなってきたと感じましたので、今更ですがレビューしてみました。
最初に結論
- 優しく、やや低音よりのサウンド。
- 強力なノイズキャンセル。
- 外音取り込み機能は自然な音。
- LDACとaptXの両方に対応。
- タッチ操作の感度は悪くないが、触っても操作音が鳴らないので操作しにくい。
- Anker Soundcore P42iが出た今となっても、1万以下最有力機種。
使用バージョン
EarFun Audio:20.1.49
ファームウェア:V 0.4.1
ペアリング、リセット方法
ペアリング方法(1台目のデバイスと)
- 保護フィルムを剥がし、イヤホンをケースに収納する。
- 一度、蓋を閉めてから蓋を開くと、イヤホンがペアリングモードになる。
- スマホの設定アプリから Bluetooth を選択し、接続可能なデバイスの中からAir Pro 4を選ぶ。
2台目以降のペアリング方法
- 1台目のスマホのアプリから、マルチデバイス接続をオンにしておく。
- イヤホンをケースに戻し、蓋を閉める。もう一度蓋を開けると、1台目のスマホと接続される。
- ケース内にあるボタンを3秒間長押しするとペアリングモードになる。LEDが白色で早く点滅。
- 2台目のスマホの設定アプリからBluetooth接続する。
リセット方法
- イヤホンをケースに入れ、蓋を開けたまま、ケース内にあるボタンを10秒以上押し続ける。
- LEDインジケーターが白色で3回点滅する。
- これでイヤホン側はリセット完了。あとはスマホの接続履歴一覧からAir Pro 4を削除。
開封・外観








説明書



重量
全体 54.6g 片側 5.2g 両側合計 10.3g ケース 44.3g
バッテリー駆動時間と充電
ワイヤレス充電対応
バッテリー駆動時間(メーカーHPより)
最大11時間
ケース込み最大52時間
| 設定条件 | イヤホン単体 | 充電ケース込み |
| ANCオフ / LDACオフ | 最大 11 時間 | 52 時間 |
| ANCオフ / LDACオン | 最大 8.5 時間 | 40 時間 |
| ANCオン / LDACオフ | 最大 7.5 時間 | 35 時間 |
| ANCオン / LDACオン | 最大 6 時間 | 28 時間 |
防水・防塵性能
IPX5
雨やシャワーの水には耐えられますが、水没はダメ。
専用アプリインストール
EarFun Audio – Google Play のアプリ
アプリEarFun Audioで設定
アプリを起動して、Air Pro 4を選ぶと次のような画面になる。
外音取り込みモードはデフォルトとバランスが良いを選択可能。
ノイキャンモードも以下の画像のように複数のモードがあるが、AI 適応型と AI 聴覚適応型の違いは実感できなかった。




それぞれの項目を見ていくと以下のようになっている。




タッチ操作の割り当ては下の画像のように左右それぞれ、タップ回数ごとに割り当て可能。やりたいことは大体できる。





トリプルタップと長押しは、シングル、ダブルとは選べる項目が少し異なる。







機能
対応コーデック
aptx Lossless /aptx Adaptive / LDAC / SBC / LC3
再生周波数帯域
20Hz-40kHz
自動装着検出
イヤホンを外したら再生が停止、再び装着すれば再生再開する機能。
アクティブノイズキャンセル(ANC)
1万円以下では上位に入る強力なノイキャン。
着用すると「スゥッ」っとノイズが消える、ノイキャンイヤホンの醍醐味を体験できます。弱いノイキャンのイヤホンだと、聞いているのか聞いていないのか分かりづらく、ダラダラとノイズが弱まっていく感じになります。このイヤホンでは効いた瞬間にはっきりと差を感じることができます。
カフェで隣の座席の人が喋っている声を消したいという目的には向きません。それらは他のイヤホンでも同様で、人の声のような周波数帯は得意としておらず、声の発生源が近い場合には効果は弱くなります。
周囲のノイズをリアルタイムで検知して、ノイズキャンセルの強さを自動調節する機能もあります。周囲が静かな環境では弱めに調整されます。ノイキャンの圧迫感に敏感な人におすすめな設定です。
マルチポイント
2台のデバイスと同時に接続を保ちながら、音の出ているデバイスの音を聞くことができます。
iPadでYouTubeを見ている。見終わったのでスマホで音楽を聴く。この場合に接続先の切り替え操作をしなくても、スマホで曲が流れればスマホの曲が聞こえます。
まずiPadとの接続の解除。次にスマホとの接続。この操作が不要ということです。
1台目のデバイスで再生が続いていると、2台目のデバイスで曲が流れても自動で切り替わりません。1台目のデバイスで再生停止してから2台目の音が聞こえます。
Ankerのワイヤレスイヤホンと挙動が異なっているので、最初かなり戸惑いました。
- 切り替えに数秒要する。
- マルチペアリング:複数台のデバイスとのペアリング情報を覚えておくこと
- マルチポイント:複数台のデバイスと同時に接続する機能
- LDACとマルチポイントの併用ができない。
- aptX Adaptiveとマルチポイントの併用は可能。
- aptX Losslessとマルチポイントの併用は可能らしいですが、スマホが未対応のため未確認です。
外音取込み機能
イヤホンをつけたまま、周りの音や声を聴くことができる機能。
1万円を超えるAnker Soundcore Liberty 5が非常にレベルの高い外音取り込み機能を有しています。そのLiberty 5のような自然な音に近いと感じます。ただし、Liberty 5と比べると、自分の声がやや不自然に聞こえます。
周囲の状況を確認する上では全く問題はなく、自分の声についても話しにくくなるような不自然さではないので性能はとても高いと思います。
風切り音の低減
これをONにするとノイキャンが弱くなるので、必要ないときはOFFにしておくのが良いでしょう。ONにするとノイキャンが弱くなるのはAnker Liberty 5、P42iと同じです。
おそらく外音取り込みマイクを鈍くすることで、風切り音を弱めているのだと思います。そのとおりであれば、マイクが鈍くなりノイキャンも弱くなるのは当然と言えます。
イコライザー
プリセットイコライザーと自分で調整するカスタムイコライザー。聴力をチェックして作成される、適応イコライザーがあります。
Auracast、LE Audio、aptX Lossless
これらは、使えるスマホを持っていないので未確認です。
遅延とゲームモード
PCとSBC接続で約+100ms。
PCとSBC接続。ゲームモードONで約+50ms。
Creative BT-W5とaptX Adaptive LL ( Low Latency )で接続すると遅延がまったく分からなくなります。
ゲームモードをONにしても、一度ケースに戻すとOFFになってしまいます。ゲームモードを多用するなら、タップ操作に割り当てることになります。
twitchの遅延確認動画をローカルで再生して、目視で大体の数値を見ているだけなので、正確な数値ではありませんしコーデックの理論値でもありません。参考程度にしてください。
Audio/Video Sync Test 1080P60 – Twitch
日本オーディオ協会:Qualcomm® aptX™ Adaptiveコーデックの紹介
https://www.jas-audio.or.jp/journal_contents/journal202102_post14665
操作性
タッチセンサーの範囲は丸くなっている部分。目で見ても触っても分かりやすい。
タッチ操作の感度は悪くなく、特別良くもない。
タッチしても音が鳴らないので、操作できているかどうかが分かりにくいです。
音質
PC+Creative BT-W5。コーデックはaptX Adaptive。アマゾンミュージック。
全体
再生ボリュームによって印象が違う。
小さめで聞くと優しい音になる。疲れにくい。
ボリュームを上げると低音豊富になってくる。
高音域
優しい高音。繊細さを表現できている。
刺さらずにシンバルの音を聞くことが出来る。金属の余韻を聞くことができます。
ピアノや弦楽器の高音の表現も楽しめる。
中音域・ボーカル
低温が程よい量感なので、ボーカルが聞きやすい。
楽器よりボーカルの方が同じか、やや前にあるように感じる。
楽器とボーカルの分離が良い。
低音域
適度な量感。ボワついていないので、輪郭が分かりやすい。
重さを感じる。
ボリュームを上げると迫力が出てくる。
その他
aptX Losslessは有線と同等の情報量を期待できるのですが、送信できるデバイスがあればの話。
最近のポップスや電子音中心の曲ばかりではなく、アコースティック編成の曲にも対応できるので、多くの人に受け入れられるはず。
男性ボーカルのロック、ポップス、ジャズ。ロック、ポップスのバラード曲。これらが向いていると感じる。
カリカリした固い音が好き。高音が好き。ドンシャリが好きな人は手を出してはいけない。
注意点
iPhone版アプリからは、LDACを有効にすることができません。
使えるイヤーピース
純正イヤーピースを紛失しても、代用品があるので大丈夫です。
傘と軸が短いTWS用のイヤーピースが使用可能です。
ノズルフィルターの直径より、標準のイヤーピースの内径が小さいので、内径の大きいFinalのイヤーピースに変えると抜けが良くなり見晴らしがよくなり、高音が伸びます。
「AZLA SednaEarfit MAX for TWS」さらさらした肌触りのイヤーピースです。
「SpinFit スピンフィット CP1025 完全ワイヤレスイヤホン向けイヤーピース」はMLで確認。傘が短いのでLでも大丈夫そうです。傘が柔らかいので、耳から外すときに裏返りがち。
「final (ファイナル) TWSイヤホン用イヤーピース TYPE E 完全ワイヤレス専用仕様」
これが私には一番フィット感も音質も良く感じました。
「ラディウス radius HP-DME2-TWS ディープマウントイヤーピースZONE 完全ワイヤレス用」
「オーディオテクニカ AT-ER500」
この2つは未確認ですが使えそうです。
SpinFit Omni 完全ワイヤレス&有線対応はギリギリなのでやめた方がいいと思いました。
有線イヤホン用で評判のいいAZLA SednaEarfit Crystal 2 Standardはケースに入りません。
良い点
- LDAC と aptX の両方に対応し、使うスマホを選ばない。
- 実用的なノイズキャンセルの強さ。
- バッテリー駆動時間が長い
- マルチポイント対応
- ゲームモード(低遅延モード)あり
- 自動装着検出機能あり
- ワイヤレス充電対応
残念だった点
- タップしたときに音が出ないので、タップできているかどうかが分かりにくい。
- LDACとマルチポイントの併用ができない。
- 3Dオーディオ機能がない
どんな人にオススメ?
- 1万円以下で、コスパの高い全部入りワイヤレスイヤホンを探している
- 音楽だけでなく、動画やゲームも遅延少なく楽しみたい人
- aptx系統のコーデックで仕えるイヤホンを探している(LDACだけの機種が多い気がする)
- 高音の刺さりが嫌な人
感想アレコレ
購入前の印象としては、出来ること出来ないこと、スペックを表にすると優秀なイヤホンと見えるだけで、実際はそうでもないだろうと思っていました。
実際はそれぞれの機能がしっかり動作していて、音質も予想以上にクリアで、やや温かみのある優しいく聞き疲れしない音でした。
Amazonでも多く売れているようだったので、もっと硬質ではっきりしたドンシャリ音だろうという予想は見事に外れました。音だけでなく機能も含めての高評価なのだろうとは思いますが、こういう少し優しめな音が受け入れられているとは思っていませんでした。
ノイキャンの強さは、後発のAnker Soundcore P42iと甲乙つけがたいです。P42iはより高い周波数帯までノイズを軽減しようとしています。EarFun Air Pro 4 は低域と中低域に限定したノイズカットです。減らすノイズの総量は同じ程度で、守備範囲がすこし違うようです。
外音取り込みの音質は、Anker Soundcore P42i の方が自然と感じました。しかし、両方を比較した場合に分かる程度の差なので、実用上は EarFun Air Pro 4 でまったく問題ありません。
タッチ操作の割り当ては、左右別に割り当てできるため自由度が高く良いのですが、タッチエリアに触れても音が出ません。つい押しすぎが発生してしまいます。この部分が、私にとって最大の不満と感じています。
遅延が少なめなのも非常に好印象です。
さらに、aptX Adaptive に対応しているのが良い点です。PCにCreative 社の Bluetooth トランスミッター「Creative BT-W5」を挿し、それとペアリングすることで、ほぼ遅延なしのaptX Adaptive low latencyで接続が可能になります。自分一人でゲームをする場合には、非常に低遅延で快適にPCゲームができます。
バッテリー駆動時間の長さも魅力です。最大6時間(LDAC + NC)はAnkerのP42iと同等です。
Anker Soundcore P42iが出た今は、1万円以下で断トツ1位ではなくなりました。どちらも1位に並び立っています。私はゲームモードのONをタップ操作に割り当て可能で、aptX対応なのでAir Pro 4の方が使用時間が長くなります。そこにこだわりがないなら、どちらが1位になってもおかしくありません。
このイヤホンの音は
このイヤホンの音は「どこがいいのか全く分からん」という人は出てきます。硬質、クール、高音がそこそこ鋭い。そういった音を解像度が高く良い音だと感じやすいためです。Air Pro 4の音は「嫌いじゃないけど、良い音ではない」と感じてしまいやすい。そのため、今後は機能面でも音質面でもP42iの方をお勧めする人が多くなると見ています。ですが、Air Pro 4が劣っているわけではないと思っています。
知名度は大事
YouTuberのようなインフルエンサーからすると、有名なメーカーと、そうではないメーカーのどちらをおすすめすると得をするでしょうか。有名なメーカーがおすすめされている場合、迷わず買う人が多くなります。そうではないメーカーがおすすめされている場合、そのメーカーや性能についてもう一度調べてから購入する人が出てきます。即購入につながるのは有名メーカーの方なのです。聞いたことがないメーカーだと躊躇しますよね。そういった理由もあって、どちらも同じならP42iを推しておくほうが得といえます。ただし、クーポンの使用回数に応じた収入が発生する場合は、EarFunの方をおすすめする可能性もあります。この両者ではどちらが良いかではなく、どちらが得かで順位付けがなされると思った方がいいでしょう。
私の使い分け
P42iはタップ操作が快適なので電車の中で使います。
Air Pro 4はゲームモードのON、OFFを長押しに割り当て可能なので自宅使用です。動画、ゲームです。P42iはゲームモードをタップ操作に割り当てできないので、毎回アプリを立ち上げてONにしてから動画やゲームです。Air Pro 4は長押しに割り当てておいて、すぐにゲームや動画を開始できます。
スマホでゲームする前に、毎回Soundocoreアプリを起動してゲームモードをONにしてからゲームを起動していると、何やってるんだろう?ってなってきます。もし日々の電車内でゲームする人ならAir Pro 4の方が便利な場面は多そうです。
さいごに
非常に高性能なワイヤレスイヤホンでした。LDACとaptX系の両方の高音質コーデックに対応していること。タップ操作のカスタマイズが柔軟なこと。音質はウォームでやさしめながら、音量上げると迫力が出てくる。ゲームモードにすれば低遅延で、タッチ操作(トリプルタップ、長押し)に割り当て可能。ノイズキャンセルが強力。この5点が特徴でした。
私はCreative BT-W5をPCに刺して、aptX Low Latencyで繋いで遅延のない(分からない)環境で動画を見ています。これが目的だったので満足しています。
全体的に見ると、どこにも大きな弱点がなく、ノイズキャンセルと対応コーデックとタッチ操作割り当てが便利なコスパの高いワイヤレスイヤホンと言えます。
リンク
公式サイト(日本の)EarFun Air Pro 4